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Iju blog 005

「全てはここにある。」 / 霧島神宮 / 斎田御田植祭

Iju blog 「全てはここにある。」
Hanayuki Higashi Art Director & Photographer for Amatsuchi

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2014.6.11 [霧島神宮 / 斎田御田植祭]

霧島神宮は旧暦に合わせて様々な神事を行っていますが、その中でも行ってみたい神事(個人的に)BEST 5に入る「斎田御田植祭」に参加してきました。これには事前申請が必要で、ある霧島のスペシャルな方からお誘いいただき、参加できました。ちゃんと田植衣装も用意されており、娘と二人で笠をかぶって手植えを初体験!なかなかこんなチャンスないな~~。年間100回を越える祭典や毎日の御日供祭にお供えされるためのお米をこの斎田で作っているんです。また、神事終了後に行われた直会では、去年この斎田で収穫したお米でつくったおにぎりも振る舞われました。

霧島山は天孫降臨の神話があり、国生みの舞台でもあります。その神話の中にニニギノミコトが手に稲穂を持って天から降りてくるくだりがあり、その稲穂から日本の田植えが始まったとい言い伝えられています。もちろん霧島神宮ではニニギノミコト以下七柱を祀っていて、この五穀豊穣を祈願する御田植祭も300年以上の歴史があります。

まずは祝詞(のりと)を奏上し、田を清めます。
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その後、田の神舞(たのかんめ)。
この田の神舞は神宮の社人である児玉・橋元両家の人たちが神舞を奉納するしきたりで、300年位前から先祖代々引き継がれてきているそうです。
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そして、清められた苗を斎田に投げ入れ、いよいよ田植の始まりです。
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みんなで一斉に植えていきます。
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以前、車から田んぼを見た時、ものすごくきれいに、均等に植えられているのを見たことがあったのですが、それは田植機で植えたものだったんですね。今回、なかなか均等に植えられなくて「むう!」と唸っていたんですが、そのことに気付きました。

田植機か~。。機械化か~。。便利化か~。。一房、一房、植えていると、腰が痛くなってきます。変な虫も刺してきます。ああ、昔の人々の暮らしって大変だったんだなあ。。そう思った時、お米に対する感謝の気持ちが湧いてきました。

苦労をして、お米を作る。感謝。
そのお米が、ちゃんと育つように神様に御祈りする。
踊って御祈りする。
それが祭りなんだ。。
神輿には神様が乗ってんだ。

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こっちに来てよかったなあ。
自分は何のために生まれてきた?という問いに一歩近づいた気がしました。「感謝」なのでしょうか?今まで本当の感謝をどれだけできていたか。その「感謝」の気持ちを気付かせてくれた霧島にお返ししたい。そう心に刻んだ御田植祭でした。

霧島のために。

peace☆

text by Hanayuki Higashi

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