山に登ると所々に、ガーデナーが植えたのではないか?というような、自生したとは思えないすばらしい生え方をした植物が存在する。その植物は人間が手を加えたわけではなく、ただそこに勝手に生えてきているだけなのだが、もしかしたら名高い庭師がつくった庭園よりすばらしい物なのかもしれない。私はここを神が創った庭と呼ぶことにした。
「松」といえば赤松。といってもいいほど良く目にする松である。霧島では標高1200m付近に多く見られる。風で種が飛ばされ、火山弾の割れ目に自生していることもある。
text by 東 花行 / Hanayuki Higashi