山に登ると所々に、ガーデナーが植えたのではないか?というような、自生したとは思えないおもしろい生え方をした植物が存在する。その植物は人間が手を加えたわけではなく、ただそこに勝手に生えてきているだけなのだが、もしかしたら名高い庭師がつくった庭園よりすばらしい物なのかもしれない。私はここを神が創った庭と呼ぶことにした。
名前 : ツルキジムシロ
花どうしがサツマイモのように「匍匐枝」という地上近くを這って伸びる茎によって繋がっている。えびの高原では4月〜5月が見頃。周りに目立った花がないので、辺り一面に咲くこの花はとてもかわいい。
text by 東 花行 / Hanayuki Higashi